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慶應義塾と東京歯科大学の合併、コロナ禍でスケジュール見直し

2021/12/03

 学校法人の慶應義塾と東京歯科大学は2023年の合併を目指して協議を進めてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大で時間的な余裕がなかったとして、いったんスケジュールを見直し、目標時期を設定せずに協議を継続する方針を明らかにした。

 慶應義塾によると、慶應義塾と東京歯科大学の両学校法人は2020年11月に合併に向けた協議に入ったことを明らかにした。しかし、その後新型コロナの感染拡大で想定をはるかに超えた危機的状況が社会に生まれて教育や研究、医療を取り巻く環境が一変し、今後も不透明で不確実な状況が続いている。

 こうした中、双方の歴史と現状を尊重し、統合に不利益を生じさせないための十分な協議を進める時間的な余裕がなかったことから、双方合意のうえで合併に向けたスケジュールを見直したとしている。

 東京歯科大学は1890年に現在の東京都港区で開校した高山歯科医学院を前身とする日本最古の歯科大学。今回の合併は東京歯科大学から申し入れがあり、当初の方針では2023年に両学校法人が合併し、東京歯科大学の歯学部を慶應義塾大学に移して歯学部を新設する予定だった。

 これにより、慶應義塾大学は既設の医学部、看護医療学部、薬学部と併せて日本初の医療系4学部をそろえた総合大学になるだけでなく、千葉県市川市にある東京歯科大学市川総合病院を手に入れ、経営の強化につながるとみられていた。

参考:【慶應義塾大学】東京歯科大学の歯学部の慶應義塾大学への統合および法人の合併についての協議の状況に関するお知らせ

大学ジャーナルオンライン:https://univ-journal.jp/131518/

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